仔犬の行動(3)
成長期について | |
○生後4ヶ月 人間で言うと、小学生〜中学生の成長期に入ります。 心身ともに成長の著しい時期になり、 感受性豊かに よく遊び 新しい物に積極的にかかわろうとします。 この頃の仔犬は、ちょっと油断するとビックリするような事をします。 洗濯物を取り込むのを見て、靴下や衣類を咥えて走ったり 庭仕事をしていると 近くで地面を掘り出したり花をかじったり、 叱られても叱られてるという意識がないように思えてきます。 これらの行動は、飼い主からみると意味のないイタズラに見えますが、 実は 家族の行動を観察し真似をしているのです。 そう、小さな子供がお母さんの真似をして お茶碗を洗う事と同じなのです。 この時期の仔犬は、まだ何をしたら良くて何をしたらいけないか・・・という事が分かりません。 食べてはいけない物も食べてしまう事がありますので 前もって触ってはいけないものは片付けるようにしましょう。 「しつけ」も順調に進んで覚えるようになりますので、 学習能力を高めてあげる事が必要です。 ○生後4〜5ヶ月 成長の過程で、好奇心よりも慎重さが先に立つようになり、 「恐怖」を感じるようになります。 怖いと感じた事を覚えていて、次回 遭遇した時に威嚇したり 回避したりするようになります。 これは、ワンちゃん自身が危険を避けるためには必要な事ですので、正常な反応です。 この時に、生後3週〜16週までに社会化が不十分な仔犬は 恐怖心が強く残るようになる事があります。 また、恐怖心が芽生えてからの社会化のための触れ合いは 慎重に進めなければいけません。 生後5ヶ月前後に強烈な恐怖を感じてしまうと そのことに対しては深刻な恐怖症になることがあります。 雷・花火・子供の多く集まる場所などには十分な配慮が必要です。 この月齢での社会化は、生後3ヶ月頃の社会化よりも 注意がいる事を心に刻んで頂きたいと思います。 また、この月齢の仔犬の特徴として非常に観察力が鋭いということがあります。 周囲の物事や飼い主の行動を一日中ジッと観察します。 犬はよく「飼い主に似る」といわれますが、 この観察力により 飼い主の性格や行動パターンに強く影響を受けて育つようになるからです。 思い当たる事がありませんか? 普段の生活ぶりから、几帳面な飼い主のワンちゃんは神経質な面があります。 ワンちゃんは、親から受け継いだ性格よりも、育つ環境で性格が決まります。 まさに、飼い主自身を映した鏡とも言えるほど、ワンちゃんは飼い主色に染まっていきます。 また、この頃は食欲が旺盛になります。 仔犬の時期にしっかり栄養を摂らないと、丈夫な腸に発育しなくなり 将来、病気がちな子に育ってしまいます。 「大きくならない方が良いから・・・」等と、フードを減らす事は絶対にしてはいけない事です。 次に進む |